20代で本来は最も肌が若々しはずの女性たちがニキビになやみ、真っ赤な顔をして辛そうにサロンを訪れたら
「なんとかしてあげたい!」と心底解決策をみいだしたくなる。
そんなエステティシャン・セラピストの方は多いのではないでしょうか?
はじめまして、3つの軸でサロンオーナーの売上げのステージアップをサポートする、Sawaiゼミ主宰澤居寿江です。
女性の肌悩みで改善が難しく時間がかかる症状に「ニキビ」があげられます。
ニキビ悩みの解決に向けてその仕組みを理解しておくことは、原因と対策をみつける手がかりになります。
何をするか?も大事ですがなぜするのか?につながる情報をここではお伝えします。
乾燥肌対策が知りたい方はこちらへ
ニキビができる原因
簡単に言うとニキビができている状態というのは、皮脂が毛穴に詰まってこもる状態です。
思春期では、皮脂分泌が過剰になることが毛穴を詰まらせ白ニキビを作ります。
その流れで、さらに悪化し炎症を起こしていくと
症状が進行することで赤ニキビ・黄ニキビと状態が変化していきます。
大人のニキビ悩み
皮膚のメカニズム的には思春期ニキビと同じく毛穴が詰まる状態です。
しかし、原因に違いがあります。
そしてその原因も複合的に重なっていることが多く皮膚表面のバランスが乱れることが問題になってきます。
肌状態の「バランスを取る」とは
実は肌状態は「感情」による脳の指令・信号と深く関わっています。
(後で解説)
根本的な原因に「ストレス」があることは否めないのです。
大人ニキビの多くは
- 口の周り
- 鼻周り
- フェイスライン
- 首からデコルテ
このような箇所に繰り返し出てくるやっかいな状態です。
「肌は3つの鏡」と言われるように
- ライフスタイル
- 食生活
- ストレス
いくつかの慢性的継続がニキビの引き金になります。
そして、肌表面がなめらかではない状態は女性のココロをより疲弊させてしまいます。
組織からみるニキビができる流れ
皮脂が毛包内にたまることは、男性ホルモンの刺激、もしくはその他の物理的刺激などが引き金となり
毛包の入り口の角質が肥厚して狭まったり角栓の状態となってふさがれる状態です。
そして、毛穴の詰まり方や炎症の状態によって白・赤・黄・黒とニキビを色分けしています。
ホルモンバランスとニキビの関係
性ホルモンのうち
ニキビ発生と関係しているのはテストステロン
※テストステロン男性的働きをするアンドロゲンの一種。
皮膚や筋肉、骨の強度などに関わる。
このテストステロンは女性は副腎皮質から分泌されています。
テストステロンは、
5α‐レダクターゼと言う酵素によって
5α‐ジヒドロテストステロンに変えられます。
これが皮脂分泌を活発にし皮脂を増加させます。
皮膚に常在している菌は、皮脂をエサにして増殖しています。
常在菌のうち、アクネ桿菌は皮脂成分の脂肪(中性脂肪)を分解する
「リパーゼ」と言う酵素を作ります。
リパーゼ酵素分解された脂肪は、
- 遊離脂肪酸
- グリセリン
に分けられます。
毛穴の炎症と角化をもたらす遊離脂肪酸
毛包内アクネ桿菌の増殖
↓
皮脂分解
↓
①遊離脂肪酸
毛包入り口付近で遊離脂肪酸に刺激を受け異物反応を起こす(炎症)
→角化
②グリセリン
過剰皮脂からニキビ発生までのまとめ
常在菌の中でニキビに関わるアクネ桿菌(P.acnes)が
過剰に分泌している皮脂をリパーゼ酵素によって分解する。
分解された皮脂のうち遊離脂肪酸は毛包入り口付近で刺激となって炎症を引き起こす。
炎症は表皮下の毛細血管拡張による肌色の赤みその現象は角化を引き起こします。
複合的な理由で発生するニキビ
冒頭で記載したようにニキビが発生する理由には複合的で慢性的なバランスの崩れや負荷が原因となることが多いです。
常在菌の健全なバランスは
- 皮膚上の弱酸性皮脂膜と言う環境
- 皮脂分泌の安定
- 炎症を抑える免疫力
などがあげられ私達の日頃気を付けることは肌表面の環境を侵すようなスキンケアを省くことであり
自律神経やホルモンバランスが整うような精神的安定のお手伝いをすることです。
最後に
ニキビ悩みのお客様にフェイシャルトリートメントで癒しを提供することは
肌のバランスを崩す原因のひとつ『ストレス』を緩和するために理にかなった施術行為です。
フェイシャルトリートメントを施す立場としてはまずは、皮膚表面の環境を整えることが先決でしょう。
- 日頃のケア方法
- 肌質を考慮した化粧品選び
- プロフェッショナルで
- 精神的緩和作用のあるエステトリートメント
そして同時に原因を根気強く探っていくことが改善の近道になると考えています。
ニキビの発生原因は根深いことが多いのでスキンケアだけに執着することなく多面的にとらえ
お客様にアドバイスができるプロフェッショナルで在りたいですね。